教員の紹介

教授 浅井 鉄夫あさい てつお

所属大学
岐阜
講座
岐阜大学大学院連合獣医学研究科
教育研究分野
動物感染症制御学
浅井連大_縮小

教育ポリシー

学び、考え、実行し、楽しむこと

主な研究テーマ

  • 薬剤耐性菌の疫学
  • 細菌感染症のコントロール

研究のキーワード

  • 薬剤耐性菌
  • 薬剤耐性機構
  • サルモネラ

主な研究業績

 大学卒業後 約15年間勤務した全国農業協同組合では、主に豚の呼吸器病と腸管感染症の調査研究を行いました。

昭和の終わりごろから、養豚場では複合感染による呼吸器病が問題となり、病原体の感染に伴う抵抗力の低下に興味を持ちました。そこで、基礎疾患と重要視されていた豚マイコプラズマ肺炎や豚繁殖呼吸障害症候群の病原体をSPF豚に実験感染させ、肺胞洗浄液や血液中の成分(サイトカインや急性期タンパク質)の変化と病態との関係を研究しました。

その後、サルモネラによる豚の急性感染症例と遭遇し、臨床材料を用いて血清学的検査や細菌学検査の利用方法を検討しながら、豚のサルモネラ病の衛生対策を行ってきました。

 

 抗菌性物質を家畜に使用することが医療現場での耐性菌の出現と関連する危険性が国内外で注目され、耐性菌問題は国際的に大きな問題の一つとして取り上げられています。

全農退職後 約10年間勤務した農林水産省動物医薬品検査所では、国内の家畜における薬剤耐性菌のモニタリングを行い、耐性菌の分布実態を明らかにするとともに薬剤使用と耐性菌の分布との関連や耐性菌の出現要因を研究しました。

自由記述

 ”魔法の弾丸”と呼ばれた抗菌性物質による化学療法は、薬剤耐性菌の出現により、大きな岐路を迎えています。特に、獣医療で使用する抗菌性物質が、動物の病気の原因菌だけではなく動物が保有する食中毒菌における耐性化をもたらす危険性に注目が集まっています。

これまで、様々な立場で議論されてきたものが、科学的な情報が蓄積・共有される中で、相手の立場を理解しながら議論されるようになりつつあります。医療現場における耐性菌問題は、国際的な共通認識となっている”獣医療における抗菌性物質の慎重使用”へと繋がっています。これは、科学的な根拠に基づいて抗菌性物質を使用することで、耐性菌をコントロールすることが目的です。

そのために、動物から分離される耐性菌の分布状況や耐性機構を研究しながら、動物の細菌感染症の治療にどのような薬剤をどのように使っていくべきかを一緒に考えていきたいと思います。