6年間の学び

入学から卒業までの流れ

獣医学共用試験について

獣医学共用試験は学部教育において参加型臨床実習を実施する学生の質の確保と保証の前提として、平成28年から開始されました。

詳しくは「獣医学共用試験について(NPO法人獣医系大学間獣医学教育支援機構内)」ホームページをご覧下さい。

学びについてのアドバイス

大変な今だから思うこと

  • [学年]1年生
  • [所属大学]鳥取大学
  • [出身地]香川県

大学生活で初めて受講した専門科目は、私にとって非常に難しいものでした。コロナ禍のためオンライン講義を一人で受講していましたが、予習や復習をしようにも要領を得ず、とりあえず教科書を読むだけで、それでも大変な労力を費やしました。教授より「学生からメールできた質問に対する回答」がオンラインの掲示板に掲載された時、その質問も回答も理解できなかった私は一時勉強をやめてしまうほどでした。現在、共同獣医学科では専門科目は対面で開講されています。コロナの影響でほとんど顔を合わせる機会がなかった学科内の同級生と実際に話すことで、親交を深めることができ、今では一緒に勉強したり、皆で協力してレポートを書いたりしてすごしています。そうやって誰かと一緒に勉強していることが、大きな刺激になっていることを日々実感しています。学生である以上は一人で勉強していく力が不可欠なのは言うまでもありませんが、友人がいなければ、机に向かうことすらままならないこともあるというのが、私の中の経験としていえることです。

獣医学生として学べることは目一杯学ぼう!

  • [学年]2年生
  • [所属大学]岐阜大学
  • [出身地]大阪府

2年生になると専門科目として動物を使う授業も増えて忙しくなってきますが、獣医学生として学べることが多くなり、充実した学生生活を送ることができます。2年生の前期にある解剖学では、各班で協力し合いながら、自分達で積極的に動物の体の仕組みについて学ぶことができます。不慣れなことが多い中で、先生方からたくさんのことを教えて頂けたため、とても良い経験となりました。生理学では、動物の生理学的な現象を、実際に自分の目で確かめることができます。また、微生物学の実習では、近年耳にすることも増えたPCR検査を体験することができました。実習では、自分達が今まで学習した知識を活用しながら行うことになるため、知識を確実に身に付けていく姿勢と努力が欠かせないと実感しています。講義でも実習でも、各専門の先生方が興味深い話をたくさんしてくださいます。分からないことはぜひ先生方に質問に行ってみてください。どの先生も丁寧に教えてくださるのでとても勉強になります。1、2年生で学ぶ基礎の部分は今後の応用の土台となるので、積極的に予習・復習に取り組みつつ、有意義な学生生活を満喫してください。

共同獣医学科での学びと成長

  • [学年]3年生
  • [所属大学]鳥取大学
  • [出身地]大阪府

1年生、2年生ではおもに動物の正常な状態について学び、3年生では動物の病気に関して様々な角度から学んでいます。座学では、人間との関わりが深い動物の病気について網羅的に学ぶとともに、人獣共通感染症や公衆衛生など、人間の健康に関しても学ぶため、理解および暗記する情報が膨大にあります。実習では、実験の手技や、データの評価および考察を練習すると共に、座学で学んだ知識に対する理解を発表や討論を通して深め合っています。その中で、2年生までに育まれた科学的かつ論理的な情報の捉え方、考え方、および表現方法が、3年生での学びに直結していると感じます。このように表現すると無味乾燥にも聞こえかるかもしれませんが、実際は座学も実習も、驚きと発見、楽しさと面白さに溢れています。共同獣医学科では将来は獣医師として活動するぞ、という共通の目標を持ちながらも、異なるバックグラウンドや価値観を持つ友人たちと学ぶことで、精神的にも充実した経験を積むことが出来ると思います。

「丸暗記」ではなく「深い理解」が大切

  • [学年]4年生
  • [所属大学]岐阜大学
  • [出身地]石川県

これから大学生になる皆さんにアドバイスをします。私の経験から言うと、受験のために行った丸暗記主体の勉強方法は、大学ではお勧めしません。覚えることも大切ですが、よく理解をすること、自分で考えること、的確に伝えることが必要とされます。ある先生に「獣医師に必要なことは、クライアントが知りたい情報を理解できるように噛み砕いて伝えることだ。それには君たちが120%理解することが必要だ」と教えられました。そのためには、広い視野を持ち、気になることがあったら、自ら調べるような積極的な学びの姿勢が必要であると私は思います。学年が上がるにつれ、これまで学んだ知識がつながり、勉強が楽しくなりました。皆さんも色々なことを学びながら、楽しんで欲しいです。

2大学共同で実施される充実した講義や実習

  • [学年]5年生
  • [所属大学]鳥取大学
  • [出身地]大阪府出身

共同獣医学科では5年生になると、総合型参加実習が始まります。この実習では、飼い主と動物(イヌやネコ)の協力を得て、実際に動物医療センターでの診療に参加します。また、イヌやネコだけでなく、ウシなどの大動物の診療にも携わることができます。これまでの講義で得た知識を、実際の現場でどのように使うかを目の当たりにし考えることは、有意義な時間となります。また、研究室活動においては、卒業論文に向けての実験やセミナーにも力を注ぎます。実験手技も上達し、論文の内容も徐々に理解できるようになります。

実習も研究室活動も忙しく、大変な場面も多々ありますが、今まで勉強した全てを繋げていくことのできる重要な学年です。また、本当に自分が将来やりたいことについてじっくりと考える機会も増え、自分の成長にもつながる時期だと思います。

共同獣医学科で6年間学んで感じたこと

  • [学年]6年生
  • [所属大学]岐阜大学
  • [出身地]群馬県

共同獣医学科は1学年の人数が30人と少ないため、主体的に学ぶことができたと思います。低学年で基礎的な知識、高学年で応用的・臨床的な知識を学んでいきます。低学年のうちから座学で学んだことに対応する実習が設けられており、実習は5~6人のグループで実施します。人数が少ないため一人ひとりが考え、意見を出し合い、その過程で知識が深まっていくのを感じました。

5年生になると座学を終えて総合臨床実習(ポリクリ)に参加します。これは大学付属の動物病院での診療を経験する実習で、それまでに学んできた知識が現場でどのように生かされるのかを知る貴重な機会でした。

4年生から卒業までの3年間は研究室に入室して専門的な知識・技術を身に着けながら卒業研究を進めます。各研究室に配属されるのは1学年2人前後であり、研究室の先生方からきめ細やかな指導を受けられました。

共同先の大学の先生方の講義を受けられるのも共同獣医学科の大きな魅力だと思います。私は5年次に鳥取大学で開催された家畜の病態解剖の講義を受講しました。大動物を解剖して病態を明らかにするという経験は岐阜大学ではなかなか得られないものだったので、非常に勉強になりました。