学科長ごあいさつ

岐阜大学応用生物科学部 共同獣医学科長 鈴木 正嗣
岐阜大学応用生物科学部
共同獣医学科長
鈴木 正嗣

本年4月、共同獣医学科3期生として69名(岐阜大学32名,鳥取大学37名)の学生が入学しました。これにより、本共同学科には1期生から3期生までの計205名の学生が在籍することになります。

さて昨年度は、共同獣医学科の1年生を対象として鳥取大学で実施する「大学導入演習I」に加え、2年生を対象とする「大学教育導入演習Ⅱ」を実施しました。これは鳥取大学の学生が岐阜大学に移動して行う合同授業で、日本中央競馬会(JRA)栗東トレーニングセンターの見学実習を含むものです。併せて、岐阜の地域性を踏まえ、「鵜飼」をテーマに鵜の生物学や健康管理,保全に関する講義や見学なども開講されました。アンケートでは概ね良好な評価が得られ、いずれのプログラムも学生の興味の幅を広げ、獣医師としての職業意識の育成に役立ったと考えられます。

今年度は、3年生になった1期生を対象に「環境衛生学(教員移動型)」や「公衆衛生学実習(学生移動型)」等も開講される予定で、共同学科としての教育実績がさらに展開されることになります。また、岐阜大学においては、4月1日付けで「家畜衛生地域連携教育研究センター」が設置されました。このセンターは、平成28年10月に岐阜大学のキャンパスに移転予定の岐阜県中央家畜保健衛生所・高度病性鑑定センターと連携して共同獣医学科の教育の充実を図ることを目的とし、他に例を見ない体制を備えた機関となります。

しかし一方、発足から3年目を迎え、いくつかの課題が明らかになりました。たとえば昨年度の「大学教育導入演習Ⅰ」では、台風の影響により日程の短縮を行わざるを得ませんでした。今回は遠隔教育システムの活用により短縮分の授業内容を補うことができましたが、学生や教員の移動をともなう授業のリスクが表出した事例とも認識され、対応が困難な場合もありうると考えられます。

教職員一同、このような課題への対応方法を慎重に検討するとともに、共同獣医学科としての教育の発展と充実に向け、たゆまぬ努力を続ける所存でおります。つきましては、皆様方のご理解とご支援を賜りますよう、どうかよろしくお願いいたします。

鳥取大学農学部 共同獣医学科長 村瀬敏之
鳥取大学農学部
共同獣医学科長
村瀬 敏之

共同獣医学科は、本年で3年目を迎え、第3期生が入学いたしました。これにより、共同獣医学科の学生が3学年、旧課程の学生も3学年となりました。平成21年度より実施してきた文部科学省の連携教育事業と共同獣医学科として3年間に構築されたノウハウを活かし、引き続き、共同教育課程としての特徴や岐阜大学・鳥取大学共同獣医学科ならではの強みを活かした授業を提供できるよう工夫し発展してまいります。日本だけでなく国際社会をリードする者に不可欠な教養教育を基盤に、動物の健康の増進や公衆衛生の向上に寄与することができ、また,人間社会や環境における健全性の維持に貢献する動物(伴侶動物,産業動物,実験動物,野生動物)の命の専門家を育成します。

共同獣医学科の第1期生が4年生となる平成28年度の末には、総合参加型臨床実習を受講する学生の事前評価について社会的な信頼を得る仕組みとして獣医学共用試験が実施されます。共用試験の実施に向け、昨年度、トライアル(試行)試験を実施しました。トライアル試験の目的は、実際に試験を実施可能であるかどうかの検証に加え、出題内容の吟味が含まれるので、獣医学の基本的な知識を修得した旧課程の5年生に協力を仰ぎました。また、臨床教育の一環として、動物ばかりでなく飼い主様(クライアント)にも十分に配慮し、良好なコミュニケーションを通じてより良い動物医療を実践できる人材の育成を目指し、飼い主様との対話を想定した実習(獣医療面接実習)を、平成26年度から導入しています。この実習を実施するにあたり、飼い主役(模擬クライアント、と言います)として学内及び学外の方にご協力いただいております。このように獣医学教育は、多くの方々の協力によって成り立っています。

今後とも、国際水準の獣医学教育を見据え着実に前進していきたいと思いますので、皆様のご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。