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鳥取

国際獣医学インターンシップ演習(学生の体験談)

 私は、2月10日から19日までの約10日間、英国ケンブリッジ大学にあるThe Queen’s Veterinary School Hospitalでの臨床研修に参加しました。研修では、外来で臨床実習を行っているケンブリッジ大学の獣医学生の皆さんと行動を共にし、彼らがどのように臨床を学んでいるのか、英国の獣医療や獣医学教育はどのようなものなのかを体験してきました。

 ケンブリッジ大学の獣医学生は、6年生になると、内科、整形外科、軟部外科、歯科、馬科、産業動物科など10以上の科をローテーションし、そこで2週間ずつ実習を行います。実習では自分の担当症例を持ち、医療面接から各種検査、診断、治療法の考察、オペの助手などを学生自らが行います。レジデントやドクターは、学生をフォローアップする形で共に診療を進めていきます。カルテや診断書などの書類作成も基本的に全て学生が行っていました。学生は、診療や外科的処置のノウハウだけでなく、患畜やオーナーさんとの接し方、獣医師としての責任感や心構えも実習で身につけることができるのです。まさに、”完全参加型”の臨床実習でした。何よりも驚いたのは、ケンブリッジの学生が自分と同じ学生とは思えないほど、しっかりと診療をこなし、常に高いモチベーションで学んでいたことでした。そんな彼らの姿に感銘を受けると同時に、私も彼らを見習いたいと強く思いました。

 研修では、ケンブリッジの学生の皆さんをはじめ、現地の方々とたくさん交流ができました。日本の獣医療だけでなく、文化や習慣に興味を持ち、たくさん質問してくださる方や、日本を慕い、賞賛してくださる方が想像以上にたくさんいらっしゃり、とても嬉しく感じました。イギリスから見た日本の姿を知ることができたのも大きな収穫だったように思います。

 卒業後、臨床獣医師を目指している私にとって、ケンブリッジ大学での臨床研修は、今後の自分自身の進むべき方向性や目標を再確認する良い機会となりました。この経験と思い出は、私にとって一生の宝物になると確信しています。

 このような素晴らしい機会を与えてくださったケンブリッジ大学のThe Queen’s Veterinary School Hospitalと鳥取大学農学部共同獣医学科に心より感謝致します。

 

****国際獣医学インターンシップ演習:共同獣医学科ならではの専門科目(選択)。英国ケンブリッジ大学獣医教育病院を訪問して臨床実習に参加し、グローバルな視点を養うとともに、英語によるコミュニケーション能力を高めることを目的としています。鳥取大学からは5名の学生がH29年度の本演習に参加しました。****

 

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